こんばんわ。オーナーの宮本です。
最近、近畿大学卒業式での、元ライブドア社長、堀江さん(いわゆるホリエモン)が、卒業生に送ったメッセージが、大変話題になっていますね。
これまでの堀江さんの歩みから、
当然見た人も賛否はあるのだと思いますが、当時11年前の2004年ですかね。
プロ野球球団の、近鉄バッファローズの買収を申し出た頃。
私はまだ20代で、彼を見て、尋常ならぬ興味を持ち(笑)、彼の生い立ちを調べたことがあります。
当時のミヤモト家具は、三年連続で増収増益を果たし、経営としては決して楽観視できない状況ながら、どん底からは多少抜け出し、お客様も順調に増えていった時期でありました。
私は一日の時間をほぼほぼ仕事に費やしながら、いつか社会に貢献できるような企業になりたいと、思いめぐらせておりましたので、
当時の彼からとは、とても元気と勇気をもらいました。
堀江さんは、私と三つしか歳が離れていないので、同世代の中でも、彼に憧れたヒトも多かったのではないでしょうか。
当時は随分マスコミからのチヤホヤされていた印象ですが、
2006年の証券取引法違反で実刑判決が下された後、
彼は世間から大バッシングを受けた。
共に夢見て働いた仲間からも裏切られ、
手のひらを返したかのように振る舞う政治家もおれば、仲が良かったはずの芸能人も、一切彼の話題に触れることなく、
正直私は
「世の中恐ろしいなぁ~」
といった印象を強く抱きました。
長野刑務所に服役中も、ツイッタ―やメルマガで情報を発信し続けた彼は、受刑者でありながらも、何故か話題のヒトであり続け、
出所後に出した単行本「ゼロ」は大ヒット。
世の中を変えると明言し、その後も執筆活動や、講演会などでも引っ張りだことの事です。
この不屈の(と言えば良いのやろうか?)精神力。
最近では、そうとう珍しいタイプですよね。
この話題となった近畿大学卒業生へのメッセージ。
私も聞きましたが、幾分、少し自分の考え方とズレもあるなと思いながらも、最後に伝えたメッセージは、ずしりと胸に突き刺さりました。
「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ。」
天国も地獄も味わった彼だからこそ、妙に説得力のある言葉だったと思います。
失敗しないヒトなんていませんから。
失敗を糧に、その後の人生をどう生きていくのか。
私も随分、学びある話を聞けました。
私の20代前半のサラリーマン時代。
私は飛びぬけて成績が優秀でしたので(笑)、恥ずかしながら随分調子に乗っておりました(反省するにも甚だしい!笑)
ただただ数字、成績でははかれるはずも無い、当時の主任、係長、課長等の、大先輩方にも、すでに追い越したつもりで調子に乗りまくっていた私に、当時、異論をいうヒトもほぼほぼいなかった。
そんな中、
唯一、私にいつも厳しく注意してくれていたのは、当時課長職であった経理の金岡さんという方でした。
「お前、これだけの成果を上げているのに、こんなつまらないことで信用を無くすんだぞ!」
などと、よく言われましたね(>_<)。
事務処理なんて、別にあとからでもいいやろ
と考えていたフトドキ者の私。
注意されてもなお、同じことを繰り返し、そして同じ事で根気よく注意してくる金岡さんに、
調子に乗っていた私は、
「何でこんなコト言われなきゃいけないんだ!俺は誰よりも仕事をしている!」
そんな風に思っていたのも恥ずかしながら事実であり、
当時
唯一、あまり良い関係を保てなかった大先輩でありました。
その後、金岡さんとうまく話が出来ないままに、しこりを残したまま、私は当時勤めていた会社を退職。
そして、とある日の事。
今はお亡くなりになられた、一平飯店のおばさんが、うちの母親に、こんな事を話していたそうです。
「雅子さん!(うちの母親)!あんた知っとんがいけ? とよ君(わたくしです!笑)ね~。何百人もいるあんな大きい会社の中でね!唯一ひとりだけ貰える社長賞を2年も連続して取ったんやと!うちに来るお客さんがネ!あいつは潰れかけた事業所を大復活させた男だ。だから、家具屋でも、きっとうまくできる!そう言って褒めちぎっとったわ~。私、それを聞いて、ほんと~に嬉しかった(T_T)」
こんな話を母親にする、一平飯店のおばさんも、本当に身に染みるイイヒトでしたが(笑)、それを母親から伝え聞いた私は、
「まぁ~そう言うヒトもおるやろ(調子に乗っていたのでこんな感じ!笑)。でも、一平飯店に来たそのヒトって、誰やろか?」
そう思っていたのを記憶しています。
その後、おなじような話をまた母親にしてきた一平飯店のおばさんが、
「そのお客さんね!金岡さんて言うんやと!」
それをまたまた伝え聞いた私は驚きました。
悪く言われる覚えはあっても、まさか良く言われる理由が見当たらず、不思議に思いながらも、あれから10年以上の月日が経ちました。
先日、私に一本の電話がかかってきた。
「もしもし」
「宮本か?久しぶりやな、俺、金岡です」
若干、驚きましたが、
「お久しぶりです金岡さん!どうされましたか?」
と聞くと、前の会社を退職し、今働いている薬局で、応接のソファーと、店舗に置くソファーが欲しいとの事。
何処で購入して良いか悩んでいたオーナーさんに、金岡さんが、
「頑張っている、自分の昔の部下がいる。そこで購入してほしい」
といったそうです。
後日、サイズを測りにいき、14年振りやろか?久しぶりの再会を果たしました。
「お前が、会社を退職した時から、いつか家具が必要な時に、宮本から買ってやりたいと思っていたんだ~」
そう笑顔で話す金岡さん。
当時の話を、懐かしそうに私に話し
、
「あの時、お前が会社の仲間の為に、一生懸命夜中まで一人で働いていたのを思い出すよ。俺も長くあの会社で働いていたけど、当時のお前のあの歳で、あんなに働ける男は見たことが無かった。立派な家具屋さんの社長になったな」
そう話す金岡さんを見て、思わず涙をこらえました。
「ずっと、見ていてくれたんだな… 金岡さん」
そう思うと、14年も経って、私は当時の自分を猛烈に反省した。
先日、金岡さんが勤める薬局に、二台のソファーと、カーペットを納入した。
実は
LOWVEがオープンして、初めての注文が、この金岡さんからの注文だった。
納品後、
私は金岡さんにどうしても伝えたいことがあり、夜中に1本のメールをした。
「ずっと、見ていてくれていたのに、当時は迷惑をかけてスイマセン。本当にごめんなさい。」
そう送ると、
「何のことか忘れた!笑。もう昔の事は覚えていない。今、こうして宮本君が苦難を乗り越え、立派な社長さんになったことが、俺は何より嬉しかった」
そう返ってきた返事を見て、私は思わず号泣した。
過去は変えられない。
しかし、、元ライブドアの堀江さんも言っていたが、
その失敗を糧にし、過去に執着せず、今を精一杯生きるコト。
その言葉を思い出し、だからこそ、その言葉が。とても胸に染みて、心に突き刺さったのかもしれない。
金岡さん。
あの時、唯一、私に厳しく叱ってくれました。
有り難い。
今振り返り、わたくし、最高の想いです。
これからも、過去に縛られることなく、今を精一杯、生きていこうと思いましたそんな夜。
14年も言えませんでしたので…
改めまして、
本当に、本当に有難うございました。
また、相手にしてください!笑
それでは皆様。ごきげんよう(*^_^*)
株式会社ミヤモト家具
INTERIOR SHOP MIYAMOTO
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代表取締役 宮本 豊彰