こんばんわ。オーナーの宮本です。
今年、ミヤモト家具にも、同じ志を持って入社した2人の新人がいる。
会社の発展のため、お客様を幸せにする為に、共に働くことができる仲間ができたことに、つくづく私は、これからの未来に向けての使命感に燃えている。
そして、その傍らで、
今年。自分にとっては衝撃的とも思える、とても悲しい別れを
私はきょう経験した。
弊社で、私の会社設立当初から、自分を支えてくれた、取り引き先の営業マンのTさん。
来月から横浜への転勤が決定し、私は昨日、彼とここ、富山のLOWVEで、最後の別れを惜しんだ。
人によっては、
「可愛がっていたスタッフの退職ならまだしも、取り引き先の営業マンに何もそこまで言わなくても」
そんな風に思う方もいるのかもしれない。
また
「転勤なんて大きな会社ならよくあることだろ」
そう話す人もいるだろう。
私自身も、お世話になったTさんが、これからの人生、さらにステップアップし、成長するために転勤した。
特にそれが、優秀な営業マンが集まる横浜ならなおのこと。
私自身も、素直に喜べばよいと思う反面。
ただただ、とにかく寂しい…
きょうは一日、
会社も定休日だし、午前中の仕事の予定を終えた後は、
久しぶりにゆっくりしていようかな
と思いながらも、
彼のことを考えると、なんだか切なく…
気分転換に外にいても、
溢れ出てくるものがありまして…
夜中、この大切に思うこの気持ちを、
ずっと残しておきたいと思い、今、ひとり会社内のパソコンの前でブログを書き始めた次第である。
思えばもう12~13年も前のことと思う。
なんでもコリ性な私は、これからショップ内で販売するベットマットの情報をとことん調べつくし、
彼の会社のマットにたどり着いた。
基本、私はネームバリューやブランドにはごまかされたくないので、
自分で、使っている材料一つ。
作り方一つひとつを、工場を回っては調べつくし、
彼の会社の製品を販売していくことを自分自身で決定した。
そこに現れたのが、当時、20代まだ半ばのTさんだった。
私と歳も近いせいか、私たちは、
今後の家具業界の未来について語り合い、
私は、当時まだタンス屋の面影残る店内で、
自分はこの家具屋を、この先、こんな未来のある家具屋にしていきたい!!!と熱く話しては、
彼によく、意見を求めた。
「社長。どこでそんな事を学んでこられたんですか?」
と、彼は当時の私に、しきりにそんな質問をしてきた。
他業種でのマーケティングを学んで来た私が、今思えば良かったと思える事があり、
それは、この業界の常識を知らぬまま、働けたことにあると思っている。
そしてTさんには、そんな私が、とても珍しく思えたようだった。
「Tさん。僕はこうしていきたいんだ!どう思う?」
そういうと、
「社長!いいと思います!自分も、できる限りの協力をさせてください!」
よく、そんな会話をしていた時が懐かしい。
僕がいろんな戦略を実行するとき、彼に相談するほど、彼を信頼したのには理由があった。
それは、
彼は、製造元でありながら、いつもお客様目線で話をしていたこと。
自社の製品を愛し、本当に良いものだと、情熱をもって私に話してくれたこと。
そして最後に、私は彼の人柄が好きだったのもあるのだが、何より、彼と話すことで、彼から買いたい!そして、彼のいるこの会社から買いたい!
そう思わせてくれる、最近では珍しい営業マンであったことである。
自分を好きになってもらい、
「あなたから買いたい!」
と、自分自身を買ってもらうことは、そんなに難しいことではない。
しかしながら、
「あなたが好き。そんなあなたが務めている、この会社が好き。だから、ここで購入したい!」
なんて思ってもらう為には、小手先の技術だけではできるはずもない。
しかし、彼と話していると、
自社の製品にはもちろん、会社愛といえばよいのか?この会社の社員であることへの誇りを感じ、
現に私は、彼がいなくなろうと、今、この会社との取り引きを止めるといった選択肢がない。
私はそんな彼が大好きだったし、そう思わせてくれる彼は、本当に一流の営業マンだったんだなと、
今になって再認識もする。
私は彼がミヤモト家具の為に用意してくれたオリジナルの最高品質のベットマットを説明するとき、
必ず、話す言葉がある。
SWRH82B C種
ベットマットの中のスプリングの優位性を表す、コイル線材の名称である。
21種類もの、JIS規格で定められた線材の中で、最もグレードの高い線材であることの意味を表す言葉である。
我々が得意とする、木製家具に例えるならば、
同じ名前はウォールナットだとしても、
ランクはFASなのか、はたまたAランクなのか?Bランクなのか?
そんなような話であるが、
本物を見極めるうえで、私にとってはとても重要な要素の一つである。
私は彼が薦めた製品を、彼と初めて逢った、これまでの13年間。寸分の迷いもなく、多くのお客様にご提案できたのは、
彼が自信をもって私に提案し、自身の愛した製品であったからにほかならず、私はそんな彼の姿勢から、多くのことを学んだ。
数日前、
所長を連れて最後の挨拶にいらした際に、彼は私にいつもと違う雰囲気で、何度も私にこう言った。
「社長!自分、ずっと見てますから、本当に頑張ってください!」
その時はあまりピンと来なかったけど、それからさらに数日後、
きょうが本当に最後になりました。と、ひとり。
最後の最後のあいさつにいらした際、ポツリ話された言葉が忘れられない…
「ミヤモト家具の行く末を、ずっと見ていたかった…」
Tさん。
今まで、10年以上もの間、ずっとミヤモト家具を応援してくださって、
本当にありがとう。
自分、悲しくて悲しくて、本当に言葉になりません…。
今度お会いするときは、
もっともっとミヤモト家具が成長し、胸を張ってお逢いできるように…
自分、頑張りますよ…
だからTさん。
どんな状況でもあきらめず、
一回り大きくなって、
北陸に、
なんなら「所長」になって戻って来てください(ToT)/~~~
戻ってくるまで、僕は絶対にミヤモト家具の更なる発展をあきらめることはしないし、裏切らず、ずっと待っていますから…
SWRH82B C種
何度でも言おう。
数ある21種類のベットマットに使用される線材の中で、最も反発力、耐久性、強度に優れた、最高品質の線材である。
私はモノの本質を、
よく知っています。
なぜなら、彼が心を込めて教えてくれたから。
広島で生まれた、とあるベットメーカーに務めるTさん。
彼もまた、
私の「大切なヒト」である(*^^*)
株式会社ミヤモト家具
INTERIOR SHOP MIYAMOTO
https://www.miyamoto-kagu.net
Vintage Factory
https://www.vintagefactory.jp
Interior Proshop LOWVE
https://www.kagu-lowve.jp
代表取締役 宮本 豊彰