株式会社ミヤモト家具代表取締役 宮本豊彰のブログ

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シュークリームを握りしめた時のお話し

こんばんわ。

オーナーの宮本です。

 

連日、どの店舗も沢山のお客様に御来店頂き、

こうして弊社を必要として下さるお客様の、

優しさ、温かさに触れながら、

毎日、充実した日々を送っております。

 

お客様に御来店いただくこと。

 

このことが、決して当たり前では無いというコトは、

人っ子ひとりも来ない。猫や犬さえも来なかった、

2000年代初期の頃を経験した私としては、

とにかく、

「忙しい」

というのは、

本当に幸せなコトなのだと、最近、改めて実感する毎日です。

 

私の20代半ばから後半にかけて、

当時の私が強く願っていたこと。

それは・・・

 

「お金のことを気にせず、ただただガムシャラに仕事がしたい」

 

そんな簡単なコトのように思える希望すら、

そんなコトすらも実現しなかった私の20代は、

 

「辛い…」

 

という思いだけが、心の大部分を占領し、

未熟な私は、それを、

本当は自分自身で変える事が出来るはずの、

「解釈の仕方」さえも、

全てを間違った方向に捉え続けてしまった。

これが当時、20代の自分に対して、客観的に感じる、

最大の反省点であったように思います。

 

 

 

時は2002年。

17年前の、私が27歳の時の話。

 

当時のミヤモト家具は、

 

 

 

前身宮本タンス店!個人商店の星になる!

 

 

 

私の他、学生時代に知り合いから譲ってもらった愛犬のシゲオ(本名!笑)と、

富大生のアルバイトの2名、それから入れ替わり立ち替わりで、

私のサラリーマン時代の友人が、仕事を手伝いに来てくれていました。

そんな、とある日のコトだ。

 

毎日、まともな睡眠もとらず、

デスクに覆いかぶさるように寝ていた私は、

憔悴しきっており、

それが原因と言う訳ではないのですが・・・

 

仕事中、当時乗っていたライトエースで、学生を思いっきり、

ひいてしまったコトがあった。

慌てふためいた私は、速攻車から飛び降りて、救急車を呼び、

とにかく急いで病院に連れて行った。

 

目撃者も多くいましたし、

私は彼を病院に届けてから現場に戻り、

目撃者の方と共に、警察の事情徴収を受けた。

結果、

少年が凄い勢いで信号機のない交差点を飛び出してきたという、

複数人の証言のもと、私は免許の点数も引かれず、

軽く注意を促されて、あっけなく、その場は終了した。

 

しかし・・・

私には物凄く後ろめたさがあったんだ。

というのも・・・

自分自身は、しっかりと注意さえしていれば、

きっと防げたはずだという、そんな認識があったから。

私と事故にあい、当時中学3年の受験生だった彼は、

数カ所の打撲と診断され、

その日から異常な罪悪感に駆られた私は、

当時、私を可愛がってくれていた、近所の大塚金泉堂のおばさんが、

何故か毎週、私に届けてくれていた「ザ・テレビジョン」の雑誌と、

 

 

 

IMG_0161

 

 

 

毎日金欠の中、コンビニで買ってきた、

100円シュークリームを握りしめ、

彼の自宅まで幾度となくお見舞いにいった。

彼のお父さん、お母さんからは、

まぁ、当然ですが…嫌われてしまったワタクシは・・・

なんとか高校受験に受かって欲しいといった、

そんな一心で、御両親に嫌われようが2週間に一度ほどのペースで、

彼の自宅に会いにいった。

厳格な家柄の子で、お父さんは司法書士の先生。

お母様は学校の先生だという。

 

当時27歳の私が、凝りもせずに、

シュークリームとテレビジョンを持って来るもんだから、

彼の御両親から、

最後のほうは真顔で

「どうぞ~」

と言われるくらいにまではなれた( ̄▽ ̄)

受験生の彼とは、随分仲良くなって、

いろんな相談を受けるような間柄になった。

 

その後、

受験日が近づき・・・、

ある日を境に、私は怖くて彼の家にいけなくなってしまった。

 

「落ちたら俺のせいだ・・・」

 

なんだかそんな気持ちに苛まれてしまい、

年末を最後に、彼と逢うことは無くなった。

当然、彼も学生だし、さすがに電話を掛けるような仲じゃないから、

私から行かないと、連絡は途絶える。

 

 

それから数年が過ぎたある日のコト。

 

 

2008年の6月くらいだったと思う。

ひとりの青年がミヤモト家具に面接に来て、

履歴書の名前を、フルネームで見た私は、

思わず、彼の顔を「まさか」と思い見上げた。

あの時、私が車でひいてしまった彼が、

自分の目の前に座っていて、

 

「社長さん。ご無沙汰しています」

 

と言われた。

 

「自分、どうしたんだ!何しに来た?」

 

と言うと、

 

「面接を受けに来ました」

 

と言ってくる。

履歴書を見ると、

高校に受かった彼は、その後富大に進学し、

来年が新卒の歳だという。

 

「なんで来たんだ!」

 

と言うと、

 

「ここで、社長さんと働きたいから来た」

 

と言ってきやがった。。。

 

「バカか?お父さんお母さんだって、そんなコト許してくれるはずが無い!」

 

と言うと・・・

父親と母親には話してきたと言う。

 

「なんでそんなコト言ったんだ!お父さんお母さん、反対だったはずだ!何て言われたんだ!」

 

と言うと・・・

 

 

 

 

 

 

「あの社長さんは信頼できる!頑張って行って来い!って言われた。だから両親のことは大丈夫です!」

 

 

 

 

 

 

私はそれを聞いてあっけにとられた。

 

「本当にそんなコト言ったのか?」

 

「言いました!」

 

こんな会話を何度か重ねた。

 

彼が面接から帰ったあと、

何だかジワジワと…

嬉しさと切なさが込み上げてきた。

彼の両親は、当時、新聞に掲載された私の記事をみて、

ずっと自分を応援してくれていたというコトだった。

事業がまだ大変だった私は、

彼が厳格な家庭に育ち、

司法書士の先生だった父親が、息子のそんな決断を

よく、後押ししたな…と思うと・・・

 

涙が止まらなかった。

 

結果、私は彼を採用することなく、

 

「お前を入社させるレベルまで、うちは至っていない」

 

そういって、久しぶりに彼の実家を訪れて

やっぱり・・・

 

 

 

IMG_0163

 

 

 

山崎デイリーストアで買ってきた(笑)、シュークリームを渡して帰った。

私はあの時、

御両親の人柄と、大切にしているもの。

大きく言うと、その、

 

「生き方」

 

と言うモノを、垣間見た気がした。

 

それから、以下は余談ですが・・・

彼は大人になり、2013年に、弊社で家具を購入している。

私が大目的を導いたその年に、

そのキッカケを思い起こしてくれた、

そんなお客様のひとり。。。なのだ。

 

 

数日前、SNSで友達になっている彼に、

久しぶりにメッセンジャーで、

「あの日のブログ、書いていいか?」

と尋ねると、

 

「いいよいいよ!名前まで出していいよ!」

 

と言われましたが(笑)、

やっぱり、お父様のコトもありますから・・・(*^-^*)

きょうは、こんな感じで終わります。

 

 

弊社の理念研修に参加した人なら、

そこそこ知っている。

何だか思い出すと、優しい気持ちにしてくれる。

そんな27歳のワタクシが、

シュークリームを握りしめた日のお話し。

 

 

 

明日も、

沢山のお客様に喜んで頂ける。

そんな仕事が出来ますように・・・・(*^-^*)

 

 

それでは皆様。

 

 

 

ミヤモト家具採用情報リクルート社長懇親会 (2)

 

 

 

きょうも笑顔で

 

 

 

ミヤモト家具新卒3年目能澤快君誕生日会 (2)

 

 

 

ごきげんよう(*^-^*)

 

 

 

 

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代表取締役  宮本  豊彰

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PROFILE
  • 株式会社ミヤモト家具代表取締役 宮本 豊彰
  • ミヤモト家具ホールディングス(株)、(株)Vintage Factoryの代表取締役であり創業者。オリジナルブランド【AF Lusty Road】のディレクター。国産家具ブランド【SOLID】及び【RENSEY】の立ち上げに、共同創業者として携わり、パートナーショップを全国に展開。(株)ミヤモト家具の代表取締役も歴任し、幼い頃に亡くした父親と祖父母を想い、家族で営んでいた【宮本タンス店】を、自身集大成のインテリアショップとして復活すべく、52歳で跡継ぎになる事を目指した実業家。座右の銘は【情熱は伝染する】。現在48歳3児の父。

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