- Nov.23
- 2014
日本の城のはなし
先日、富山城址公園前を通りかかりましたら、街路樹のイルミネーション用電球の取り付け作業が行われていました。
これからの季節、このあたりもイルミネーションで華やかになりそうです。
富山市にお住まいの方にとって一番身近にあるお城!といえば、この富山城でしょう。
ミヤモト家具からも、歩いてすぐの場所にあります^^
春は松川でお花見・チンドンコンクール、夏はよさこい、秋は音楽フェスに、冬は左義長などなど…
様々なイベントの開催場所としても親しまれていますね。
本日は、そんなお城についてお話致しましょう。
日本の城!と聞いて、皆さまが思い描かれる城の壁は、白壁ですか?黒壁ですか?
戦国時代に建てられた城の多くは、白い壁か黒い壁、どちらかに分類されます。
たとえば姫路城!白い壁です。
白漆喰の美しい姿から白鷺城の異名を持つ、堂々たる世界遺産。築城当時からの姿を今も保つ、貴重な現存天守です。
続きましてこちら、ひこにゃんでお馴染みの彦根城も白壁。
こちらも現存天守であり、国宝に定められています。姫路城よりはかなりこじんまりした印象。時代劇の撮影にも使われるとか…
さて、ここからは黒い壁のお城のご紹介です!
まずは熊本城
三大築城名人のひとり・加藤清正が作ったこの城は、日本三大名城のひとつ(諸説あります…)。黒い壁は漆や柿渋の色。現在の天守閣は近代になって再建されたものですが、石垣は当時のままです。曲線が美しい^^
続いてこちら、岡山城
黒い漆塗りの下見板が特徴で、別名・烏城とも呼ばれます。また、隣接する大名庭園の後楽園は、金沢の兼六園・水戸の偕楽園と並んで、日本三大名園のひとつに数えられており必見です。
いろんな城をご覧頂きましたが、この白黒二色の違いは何を意味するのでしょうか?
実は…
城の壁の色で、城が作られただいたいの年代がわかるのです!
ざっくり申し上げますと
白い壁は江戸時代のもの
黒い壁はそれ以前の戦国時代…織田信長や豊臣秀吉の時代のもの
(もちろん例外もありますが…)
豊臣秀吉の建てた名城・大坂城は、黒い漆塗りの壁に、金箔の装飾が施されていました。秀吉が天下統一を果たしたことにより、『黒い壁の城』がスタンダードになり、各地の大名たちはこぞって黒壁の城を建てたそうです。
↑大坂夏の陣屏風…左側に見えるのが大坂城です。
漆は湿気に強く、防腐性・防虫性に優れています。しかし高価なので、漆の代わりに柿渋に墨を混ぜて板壁に塗ったものも多かったとか…。維持費がかかりそうです…;板壁は火に弱い、という弱点もあります。
時は流れ、徳川の時代。漆喰壁の城が登場すると、白い壁の城が流行りました。漆喰は耐久性があり火に強いという利点があるので、蔵などにも多く使われました。しかし、水に弱く、雨風にあたると流されてしまうので、こまめな修繕が必要だったようです…。
↑右側に江戸城。あれ?なんだか壁が黒くない??これは、漆喰の弱点である雨にぬれやすい場所を板張りにしたハイブリット型。いい仕事してますね~
いかがでしたでしょうか?
城の壁。
ここにも当時の工法や流行があり、見た目の美しさや機能性やコストその他諸々に悩み抜いて、戦国武将たちは城を建てたのでしょう。
そう考えると、現代の家づくりにも通じるものがありますね!
床材は何の素材にするか、壁はどうするか、カーテンや家具はどうしよう??耐久性やメンテナンスは?
そんな悩める現代の一国一城の主の皆さま、ミヤモト家具ではトータルコーディネートのご相談を承っております!
ウォールナットの家具で大人っぽい落ち着いた雰囲気にしたり…
オークの家具で明るく優しいお部屋を演出したり…
お客様の理想のお部屋の実現にむけて、お手伝い致します!
家具の修理やメンテナンスも承りますので、お気軽にご相談くださいませ^^
それではこのあたりで…
(100名城スタンプラリー参加中)池田